囲碁死活 基礎から入門 生きている石死んでいる石

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囲碁死活

プロの人に上達の秘訣を聞くと、「詰碁をやりなさい」とほとんどの人が答えます。この「詰碁」はよくスポーツ新聞などの隅に載っている囲碁の問題です。将棋や麻雀といっしょに載っていることが多いですね。
ほとんどの人は見たことはあるけれども、意味わからないはずです。黒先白死、5分で出来たら2級とか書いてあります。この詰碁はほとんどが「死活問題」です。先に打って相手を殺すか、先に打って生きるか。言葉にすれば物騒な生きるか死ぬかの問題です。これを初心者に丁寧に解説していきます。

新聞の問題は難しすぎて良くわからないと思うますが、盤上にある自分の石が生きているのか、相手の石が殺せるのか、それらがわかるようになります。

もくじ

死活
1、囲碁ルールに基づいての生き
2、生きている石
3、死んでいる石
4、欠け目について
5、互いが生きている「セキ」
6、「ナカテ」
7、死活問題

1、囲碁ルールに基づいての生き

ルール1つめ、呼吸点のない所には置けません。
下記の×には黒石は置けませんでした。

ルール2つめ、呼吸点がない場所でも、相手の石が取れる場合は置けます。
下記のような局面では相手の石が取れるので、上記の×はなくなり置くことが出来ます。

では、呼吸点がない場所が2ヶ所以上あったらどうでしょうか。
囲碁は同時に2つの石を打つことは出来ません。呼吸点が1つの場合は、相手の石を取るときに打つことが出来るのですが、2つ以上の呼吸点がある場合は、相手の石を取ることが出来ないので打つことが出来ません。
これが生きるという事です。2つ以上の呼吸点がある石は必ず生きています。相手が打つことが出来ないのだから、そこは空白のまま、そのまま陣地となります。

2、生きている石

いろいろな生きている石です。




どれも生きています。2つ以上の呼吸点があること。またはいずれは、2つ以上の呼吸点がある状態になること。

3、死んでいる石

どれもこれも死んでいる石です。
これらは絶対死んでいる石です。


こちらは2手連続で打てれば生きていますが、2手目は相手が打つので死んでいるという形です。

なぜなら黒が生きるには▲の2ヶ所に打たないといけません

片方に打てば相手がもう片方に打ちます。ここで相手が打たなかったら生きですが。


こちらは互いに取りに行ってどちらかが生きて、どちらかが死んでいる状態です。

後何手で取れるという時、同じ手数なら最初に打った方が勝ちます。

4、欠け目について

「欠け目」はあたかも一眼あるように見えるのですが実はないという、錯覚しやすい目です。基本的な考えは、呼吸点が全部詰まってきたときに、最後取られてしまうため継がなければいけない場所になります。継ぐ為に眼がなくなるのです。

5、互いが生きている「セキ」

「セキ」とは互いに生きている状態をいいます。どうして生きているかと言うと、取りに行こうとして、石を置いた瞬間に逆に取られてしまいます。なので取りに行けない。これは相手も同じ事で、二人とも取りに行けない状態となっています。

この×部分に石を置けば次に取れるのですが、石を置いてしまうと、先に相手に取られてしまいます。これは相手も同じ事なので、ここには互いに石を置きません。

今まで呼吸点と呼んでいた場所ですが「ダメ」と呼ぶ場合もあります。
呼吸点なのですが、生き死にに関係ない場所は「ダメ」と呼びます。
今回の生き死に登場してきます。基本盤上で一番最後に石を置く場所が「ダメ」になります。「ダメ」は置いても得しないので一番最後に置くと覚えておいてください。

ここで登場する「ダメ」は「内ダメ」と「外ダメ」です。お互い取り合っている石同士が接近している「ダメ」を「内ダメ」と呼び、それ以外の「ダメ」を「外ダメ」と呼びます。

これはとても重要で、相手の石を取る場合は「外ダメ」から石を置いていくのが鉄則です。
黒白共に「外ダメ」から石を置くとこのようになり、これは「セキ」です。

このように「内ダメ」から置いていくと、取られてしまうことがあります。ここでは白がうっかり「内ダメ」に置いてしまいました。

6、「ナカテ」

ヒカルの囲碁入門
「ナカテ」は相手の石を殺す一つのテクニックです。
最初はなぜ死んでいるかわからないと思いますが、丁寧に説明します。相手の陣地の中央に石を置くことにより、眼を複数作らせないようにします。
白はこのように黒3目を取ることが出来ます。


しかし、次は黒番。ここで黒は真ん中に石を置きます。これで眼は2つ出来なくなりました。
これが3目ナカテです。

3目ナカテ、4目ナカテ、5目ナカテ、6目ナカテ(花六)まであります。
次が4目ナカテ。


先ほどはすぐに真ん中に置いたのですが、この形の4目ナカテの場合は余裕があります。ひとつ手を抜いても大丈夫です。

白3と打ってきたら、黒4と石を置きます。これで白死です。
4目ナカテは色々な形があります。取られてから手を抜いても良かったのは先ほどの真四角の形です。
この形で取られた場合は、すぐに真ん中に石を置きます。



うっかり忘れていて、白がそこに石を置くと生きてしまいます。

一直線で4目取られた場合は「4目ナカテ」にはなりません。


黒が真ん中付近に置いても、白が置けばこれは生きています。

白がうっかり置かなかったら、次の黒石で、白死です。

この形も「4目ナカテ」にはならず、白生きです。

5目ナカテになる形は次です。

この形で石を取られても、次に真ん中に打てば白死にです。

次の形で石を取られたら「5目ナカテ」にはなりません。白生きです。

最後は「6目ナカテ」花六とも呼ばれます。



それぞれが後何手で取れるかは覚えておく必要があります。
3目ナカテは3手。4目ナカテは5手。5目ナカテは8手。6目ナカテは12手。

例えば次のような攻め合いの時。今から取りに行くべきか?他の所に打って良いか?この判断の時、それぞれナカテは何手で取れるわかっている必要があります。

黒は後、7手で取られます。白は5目ナカテで8手。すでに1手あるので引いて7手です。同じ手数なら先に打った方が勝ちです。見てみましょう。



黒の1手勝ちでしたね。

7、死活問題

簡単な死活問題を載せます。

問題1:黒から打って白を殺して下さい

問題1 解 答

問題2:黒から打って白を殺して下さい

問題2 解 答

問題3:黒から打って生きて下さい

問題3 解 答

問題4:黒から打って生きて下さい

問題4 解 答

ひと目の詰碁 やさしい問題を反復練習